東野圭吾「さまよう刃」
4月の1冊。
後半は仕事関係の本を読まねばなので今のうちに…
東野圭吾「さまよう刃」
東野さん好きなんですが、シリーズものをうっかり途中から読んでしまう率が高くて(笑)ちょっと久しぶりです。
続きが気になってグイグイ読み進めたくなるんだけど、ちょいちょい休憩を入れないと精神的にしんどくなるような重ーーい内容でした。
「手紙」とか「虚ろな十字架」とか、こういう「罪にふさわしい罰とは?」「それって正義なの?」系の東野さん作品はとんでもないですね。
以下ネタバレ含みます。↓
父子家庭の長峰親子。
娘の「絵摩」が花火大会の帰りに行方不明になり、数日後死体で発見されます。
とある密告により、それが未成年2人(+協力者1人)による鬼畜な行為の末のものだったと知った長峰(父)は犯人の少年「トモウチ」を殺害。さらにもうひとりの「スガノ」を追って失踪…
警察は彼を追いながらも、長峰の心の内を思って葛藤…。
という、どうなってもハッピーエンドにはならないよなあ…というお話。
絵摩の亡くなり方があまりに悲惨なので、大抵の人は長峰を応援したくなってしまうと思います。「大事な娘がこんなことされたら、そりゃあ…」と。もちろん私も。
少年法云々にはここでは触れませんが、
直接の犯人ではないけれど加害者のひとりではある「誠」や、被害者だったのに結果犯人に協力してしまった「ユウカ」みたいになり得る子達はきっとたくさんいるんだろうなって思いました。
後から「なんでそんな奴らとつるむんだ」「なんでそのとき誰かに相談しないの」って言うのは簡単だけど、10代の世界や視野ってそんなに広くないですよね。
現にふたりとも、被害者遺族がどうこうより「仕返しされないか」「バレたら面倒になる」で頭がいっぱい。
スガノみたいになってしまったら手遅れ感は否めないけれど、こういう子達に関しては周りの大人が多少過干渉になってでも早めに介入する必要があるんだろうな…。
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