日日是独身

30代ずぼら独女の、ゆるかったりしんどかったりする日常。

細谷正充・編「あなたに謎と幸福を」

こんばんは。遅ればせながら10月の1冊。

細谷正充・編「あなたに謎と幸福を」


だいぶ前に紹介した、コレ↓の姉妹作ですね。


こちらはイヤミスではなく、「ハートフルミステリー傑作選」だそうです。
収録内容は以下の通り。


近藤史恵「割り切れないチョコレート」
加納朋子「鏡の家のアリス」
矢崎存美「次の日」
大崎梢「君の歌」
宮部みゆき「ドルシネアにようこそ」


近藤さんと宮部さんがいると勝手に安心します(笑)。
ハートフルというだけあって、どれもハッピーとはいかなくとも希望や救いがある終わり方。


とくに「君の歌」と「ドルシネアにようこそ」が好みだったかなあ。
「ドルシネア~」のほうは、しばらくドル「ネ」シアと間違えたまま読んでいて、国の名前(*'▽')?と思っていましたが(笑)。
速記や伝言板などの、ちょっとレトロな雰囲気がステキ。


「君の歌」は、(以下微ネタバレです)
卒業式後の男子高校生が主人公なのですが、…爽やか…🍀
大人しめの「芳樹」が帰路につくと、大して仲良くなかった一軍男子「高崎」がなぜか追いかけてきます。どうやら、以前のちょっとした雑談について話があるようで…


話題となった事件はなかなか複雑で辛いものなのですが、なんというか、
人って思いもよらぬことで恨みを買ったり嫌われたりしてしまうけれど、
その逆もあるんだなあ…と。
いやあ、その恩を返したい、その人を守りたいって思えるまっすぐな若さ、いいね!!(笑)


最近読書量が激減している私ですが(前の職場は通勤大変だったけど、電車内や待ち時間で読む習慣があったのは大きかったようです…)、
こういうアンソロジー的な本はやっぱり読みやすい。
おかげで、そろそろ重めの長編が読みたくなってきたぜぃ٩( ''ω'' )و