日日是独身

30代ずぼら独女の、ゆるかったりしんどかったりする日常。

角田光代「ひそやかな花園」

退職前は、辞めたらいっぱい本読もうー♪
と思っていたものの、
広く浅く色んなことに興味が行ってしまって、
そこまで捗っていない…(苦笑)。


それでも夜ふかし読書は幸せです、
5月の1冊!

角田光代「ひそやかな花園」


角田さん読むの久しぶり(*'▽')


以下ネタバレ含みます。



夏休み、毎年どこかのキャンプ場で「家族ぐるみ」で過ごしていた7人の子どもたち。
回を重ねるごとに、大人たちの様子が徐々に変わっていき、ある年からキャンプはなくなります。


それぞれのタイミングで事情を知った7人は、
大人になってから再会して交流を持ちますが、
各自色々な問題を抱えており…


という物語。



登場人物が多かったので、キャラクターがつかめるまではメモしながら読みました(笑)。


7人は、今の環境も事実の受け取り方もそれぞれで、
そして各親の心情もそれぞれ。


運命的に再会していくのはちょっと上手くいきすぎかもしれないけれど、
他にコミュニティがない「紗有美」が過去の仲間を異様に美化したり、昔から「良い子」を期待されていた「樹里」や「弾」がうまく人に甘えられなかったり…というのは、リアルであるあるだと思いました。


私は、単純に「いやいや、これ(7人の)親の責任じゃん?かわいそうに…」と思ってしまいましたが、最後のほうでは皆が
「あの人たち、若かったのね」
「今の私たちくらいだったのかな。ぜんぜん、子どもだよね、今思えば」
…と達観?していてじーんとしました。
なんだかんだ、7人とも良い子だ。皆幸せになってほしい。


今のパートナーに打ち明けて受け入れられたり、
反対に、目を逸らしていたいた部分に向き合って別れを決意したり…
と、各自色々ありながらも、7人の中で安易にくっつかなかったのがなんかステキ。
(お似合いペアは何組かあった気がしましたけどね。)