日日是独身

30代ずぼら独女の、ゆるかったりしんどかったりする日常。

はらだみずき「海が見える家 それから」

5月後半がなかなか忙しく、気づけば月が変わっていました☂


遅ればせながら5月の1冊。


はらだみずき「海が見える家 それから」

読書記録を見返したら、元祖の方は2019年に読んでいました。
色々な方の読書ブログを見ていたら、続編があることを知り(/・ω・)/
今更ながら読んでみました!


以下ネタバレも含む感想です。



物語の後半で
「東京(都会)は忙しいことが誇れることのようだけど、ここではそうじゃない」
というくだりがありまして。


働くとはどういうことか、とか
充実=忙しい、じゃないよなとか
でも主人公めっちゃ忙しくなるフラグ立ってるけど…とか
色々考えました。


主人公は最初は田舎に「逃げた」かもしれないけれど、
結局は自分で人脈作って商売広げて、逞しいものです。


でもこれって、なんだかんだ向き不向きというか、適性のあるなしだと思います。


「憧れるけれど、できるかと言われたら簡単にはできない暮らし」だなあと。
自給自足とか深い近所づきあいとか、すーぐ投げ出しますよ私なら(笑)。
都会に戻っちゃったお姉さんや環境を変えたくても簡単にできない(元)恋人の気持ちも十分わかっちゃいます。
どっちが悪いとかじゃないですよね(親子関係は置いといて)。


私自身がなかなかの田舎出身で、
温かさもあるけど独特の閉塞感もあるのが田舎だと思っているので…。
私の地元レベルだと、外出して出会う人のほとんどが少なくとも「知り合いの知り合い」くらいですからね。
良い時もあるけどしんどい時もいっぱいありました、振り返ってみると。


都会の「近所にだれが住んでるか知らない」くらいのドライさに癒されることもあるんだよなあ。


下手に憧れすぎるのは危険ですが、
(もし私が最初から都会出身なら、考えなしに真似しようとしていたかもしれない)
「こういう暮らしもありだよね」「この考え方もいいなあ」と思って読むにはすごく素敵な世界観だと思います。
文章も読みやすくってどんどん進みます。
出てくるおっさん達がステキ。とくに寺島さんと幸吉さんが好きです。


なんともう二冊!続編があるそうで。
そっちも近々読みたいです。