日日是独身

30代ずぼら独女の、ゆるかったりしんどかったりする日常。

京極夏彦「姑獲鳥の夏」

6月の1冊。


同級生(日本文学科)にファンが多く、
妖怪モノだし、いつかは…と
思いながらも敬遠していた京極さん。
(分厚いのと、表紙が怖いので…笑)
初挑戦!


京極夏彦「姑獲鳥の夏」

以下ネタバレ含みます。


「20か月も妊娠したままの妊婦」と
「密室からいなくなった亭主」、
そして「オショボ憑き」の噂…


なんちゅう家や、久遠寺家(苦笑)。


正直、初めの100ページ近くは読むのがちょっとしんどかったです。


古畑任三郎、リーガルハイ古美門…等、理屈っぽいキャラは好きなほうだと思っていましたが、序盤の中禅寺さん…「京極堂」には若干イラッとしました(笑)。はよ本題に行けと(笑)。


探偵の「榎木津」さんが出てきてから俄然面白くなって、
陰陽師シーンはすごくハラハラして
京極堂・榎木津の2大変人が共演した謎解き(解決)シーンは
めっちゃ勢いよく読んじゃいました。
このころには京極堂が好きになっているから不思議。



ぶっちゃけ、「よく似た姉妹」という時点で
予想がついたところもあったものの、プラスで
色んな要素がいくつも絡み合っていたのがわかると


うわあ、すげえなあと。


序盤のうんちく(と思っていた)シーンも
成程、ちゃんと関係あったのね…と納得。


久遠寺家の結末はなんとも悲惨だったわけですが、
(残されたパピーが不憫である…。)
こうじゃなきゃ救われなかったんだろうな。


そして、日文科にファンが多いのも納得。
民俗学、古典文学的な要素も盛りだくさんでした。


いろんな意味で、読みごたえがありました!
この後のシリーズも読み進めたいけど、結構エネルギーを使うので(笑)次はお盆休みか、第二波「ステイホーム」時かな。