４月の１冊。

荻原浩「海の見える理髪店」

はじめて読む作家さん。
駅の本屋でおすすめされていて、
良さそう…と思っていたので
この機会に。

以下ネタバレ含みます。

家族がテーマの短編集。
どれも素敵でしたが、わたしは特に
「空は今日もスカイ」「成人式」の
２つが好きですね。

「空は～」のほうは、小学生の女の子「茜」が主人公。
かわいい冒険物語かと思いきや、(いや、そうではあるんですが)彼女と、出会った少年「フォレスト」が
それぞれに抱えている事情がわかっていくにつれすごく胸が痛くなります。

大人目線では「変な人」「子どもに近づけたくない人」が、
子どもにとっては救いのヒーローになること…実際にあるんだろうな。
小説でも、「誤解される場面」ってすんごいモヤモヤしますね(笑)！
わたしも最後、２人と一緒に「違うんだって～～！」と言いたくなりました。
まあ、状況的にきっとその後誤解は解けて、
いい方向にいくような予感はありますが…

「成人式」は、死んでしまった娘の代わりに成人式に(新成人として！)出る夫婦の、笑いあり涙あり…の温かいお話。
前半はとにかく切ないのだけれど、成人式に乗り込んでからは妙に楽しい。
夫婦の決意もすごいけれど、何より娘の友だちがイイ子達でよかった！きっと、娘もいい子だったからで、それは両親の育て方が良かったからで…
ジーンとしました。

さてさて、GWですね。
わたしの職場は「祝日のみ休み」なので、本格休みはまだですが。
いっぱい読むぞーー♪…とこないだから言っていますが、

YouTubeで「カフェ風BGM」やら「読書BGM」をかけながら寝転がると、気持ち良すぎてすぐに眠くなってしまって…思ったよりはかどりません(苦笑)。